2018年6月28日、連日与野党が攻防を繰り広げていた「働き方改革関連法案」が可決され、29日には参院での成立を目指すと報道されました。
過労死とか、サービス残業とか、時折取り上げられるブラック企業の実態
仕事をする上での職場環境はもちろん大切なもの
働く時間、給料、福利厚生
全ての人そして企業にとって、この働き方改革でどんな風に働きやすくなるのでしょう?
難しい法案のことをどうこう言うつもりはありません。
ただ、私自身がこれからの働き方を考えなければならない状況なので、今思うことを
勝手気ままに少しだけお話しさせてください。
働き方改革関連法案の最大の焦点
この法案の最大の焦点は「高度プロフェッショナル制度」
「高度プロフェッショナル制度」は、高収入の一部の専門職を対象に働いた時間ではなく、成果で評価するとして労働時間の規制から外す新たな仕組みです。
(NHK NEWS WEBより)
高度な技術を持つ高収入の専門職の人なら、自分で働く時間を調整できるようになると言われていますが、成果を求められるあまり、今まで以上にサービス残業が増える可能性も否めません
働く側にとって、良い改革なのか改悪なのか諸刃の剣ではないかと思ってしまいます
私が置かれている状況
どんな改革であれ、働く人たちにとって、今より働きやすくなるのなら歓迎です。
私が望むのは、病気や怪我で働きたくても思うように働くことが出来ない人への職場環境、働き方の選択肢 です
私は、数年前に大きな病気をして、1年は入退院を繰り返し、その後1年をかけてようやく復職したのもつかの間、復職して間もなくまた別の病気を発症しました
その病気は、日本国内で2000人から3000人という珍しい病、国で指定されているいわゆる難病です
再度の入院と手術、少し不自由になった体はリハビリを経て、何とか日常生活が送れている状況。
今は復職に向けて体を慣らしています。
病気になる前、定年までこのままずっと働くのが当たり前だと思っていました。
人事異動で、残業の多い職場になることもあるし、精神的にキツイこと、人間関係のトラブルはあったとしても、雇用されてお給料をもらう、それは生活をしていく上で必要不可欠。
それが、ある日突然思いもよらない病で働けなくなるなんて、想像さえしていませんでした。
私の勤める職場は、病気や怪我による休職は、最長2年までと決められています。
休職中は、規則で決められた一部の給料や、健康保険からの傷病手当が支給されますが、それにも期限がある。
期限の2年以内に復職できなければ職を失います
復職の条件は、他の人と同じ週5日のフルタイム
短時間勤務という選択肢はないのです。
一方で、産休や育休は、徐々にその待遇が改善され、育休からの復職は、期限付きで短時間勤務が認められています。
フルタイムではない分もちろんお給料も一部カットされはしますが、正式に復職したものとして認められる。
職種や勤める会社の大小、企業の理念
会社によって、その環境に違いがあるのはわかっています。
2年も休職が認められること自体、恵まれていると思う方もいるでしょう。
毎日出社しなくても、在宅勤務が認められる職場が増えつつあるのも事実。
それでも、在宅勤務の叶わない職場にいる以上、今の私にはどうにもなりません。
雇う側だって、戦力にならない人員をそのままにしておけるほど余裕はない。
それならば、将来有望な若い子を一人でも二人でも育てたい、きっとそういうもの。
せめて、病気休職した人達に、育休と同じような短時間勤務の選択肢があれば…
入院や手術、まして今後完治のしない難病を抱えた状況で、病気になる前と同じようにフルタイムで働くことは、体への負担が大きくて、不安なのです。
たとえ、復職したとして、ムリをすればいずれまた体調を崩してしまうかも知れない
以前の経験からその不安は常につきまといます
復職するか、それとも別の道を探すのか
期限はもうすぐやってきます
私の願い
同じように苦しんでいる方、私よりもっと大変な状況でもお仕事をされている方はきっといます。
こうして話していること自体、甘いと思われるかも知れません。
働き方改革と政府が大きな声で唱えるのなら、有能な高度な専門職だけでなく
こういう立場の弱い人間に優しい働き方の選択肢を与える法案の検討を願っています。